神棚の処分の方法 完全ガイド | 費用の相場から具体的な手順まで徹底解説

投稿日: カテゴリー 神棚


引越し、建て替えなどで、神棚を処分すべきかどうか、悩むことってありますよね。

神様をお祀りしてあるだけに、そのまま捨ててしまってよいのかどうか、よくわからないですよね。

そもそも、神棚とは、古くから日本人にとっての最も身近な宗教である神道の祭壇であり、伝統的に台所、井戸、玄関、大黒柱など、生活の要の場所に神様をおまつりするという習慣からきているものです。

神棚を祀るということは、家族の和や秩序を守り、より絆を深めるという意味もあります。

一方で、多くの宗教には、ルールや戒律などが存在しますが、神道にはそういったものは存在しません。

戒律に従うという事よりも、自分の良心に従って、周りの神々と共存するということが、神道の基本といえます。

そのため、実は神棚を処分するときの手順や方法にも明確なルールはありません。

そこで、今回は神様を祀る神棚を処分するときの「神様に失礼のない」方法をご紹介します。

1.神棚を処分する場合とタイミング

実際の処分の仕方を見る前に、どんな場合に、神棚を処分しなければならないのかを見ていきましょう。

1-1.自宅の引越しや建て替え、リフォーム

引越しや建て替え、リフォームを機会に、新しいお部屋に神様を祀るために古くなった神棚を処分する場合です。

家が新しくなることで気分も一新したにもかかわらず、神様の家である神棚が古いままでは、ちょっと神様に失礼かもしれません。

1-2.物事の区切りやタイミングで

  • 毎年お正月前に神棚を新しくされる方
    新しくキレイな住まいは神様もきっと喜びます。
  • 家や事業の成功発展を願って一回り大きい神棚にする方
    熊手と同じく器と共に希望も大きく持つことが重要かもしれません。
  • 新しい家族が増えた記念に新しくする方
    結婚した、子どもが生まれた、孫が出来たなど
  • 伊勢神宮の「式年遷宮」に合わせて20年に一度を目安に新しくする

1-3.汚れたり痛んだりしたら取り替える

常に神様にキレイで清潔な場所に居ていただきたいという気持ちを込めて新調する場合です。神棚はお祀りする場所にもよりますが、仏壇などに比べ生活空間に近いところにお祀りするため、汚れや傷みが早くなってしまう場合があります。
伊勢神宮が、「式年遷宮」で新しくするのは、「神様のいる場所は常に清浄でいなければいけない」と考えられているからだそうです。

1-4.悪いこと等が続いて気持ちを変えたい時

悪いことが続いて気持ちが滅入ってしまったときなども、一度リセットする意味も込めて、神棚を買い換えるのも良いかもしれません。

神棚を新調すると心が落ち着き、晴れやかな気分になるので、良いことが起こるかもしれません。

1-5.遺品整理などの際に、実家に飾られていた神棚を処分

親族が亡くなられるなどで住まいを処分する際に、神棚を移す場所がなく、やむを得ず処分しなくてはならない場合もあります。

2.神棚の5つの処分方法と費用相場

では、いよいよ実際の処分方法とそれにかかる費用の目安を見ていきましょう!

2-1.神社に依頼する

神棚への思い入れが特に強い場合は、神社に持ち込むか郵送するのがいいでしょう。

もし「御霊入れ」をしている神棚であれば、勝手に処分せずに神社に持ち込むことをおすすめします。

神社であれば、「御霊抜き」も行ってくれるため、気持ちよく処分できます。

<費用について>

神社によって金額に差はありますが、「玉串料」を納める必要があります。

この「玉串料」は数千円から数万円までさまざまです。五千円程度が多いようです。

神社の方から金額の指定がある場合と、お気持ちで結構ですという場合があります。

お気持ちの場合、少なくても三千円程度は包むといいでしょう。

お焚き上げのときに持ち込めば、数百円程度で処分することができる場合もあります。

2-2.神棚販売店に依頼する

神棚などの販売店は、新しい商品を買ったら、古い商品を引き取ってくれることが多く、これは神棚でも同じです。

もし、新しい神棚の購入を検討しているのであれば、古い神棚の処分は販売店の下取りを利用するという方法もあります。

大抵は他の処分方法より費用も安くなりますが、新しい神棚を買わなければなりません。

普通の遺品整理では処分するだけなので、新たに神棚を買うことはないと思います。

そのため「神棚の処分方法」として、遺品整理の場合の処分方法は、お勧めできません。

<費用について>

もちろん業者によって幅があると思われますが、神社と同額程度と言うところが多いようです。

2-3.神棚・仏壇の処分業者に依頼する

多くはありませんが、神棚や仏壇・位牌などの「宗教用具処分」を専門にする業者もあります。

処分専門の業者は「神棚なら神社、仏壇ならお寺」に供養を依頼するので、直接神社などに持ち込むのと、供養の内容は変わりありません。

しかし、「業者の方が依頼しやすい」というケースがあれば、それも良いかと思います。

<費用について>

業者に依頼する場合用は、およそ最低「二万円~」が相場のようです。

サイズによって金額は変わります。

処分費用をサイズ別に設定している業者もあります。

事前に業者にサイズ等を伝えて見積もりを出してもらうといいでしょう。

2-4.遺品整理業者に依頼する

神棚を処分する理由が遺品整理で、その遺品整理業者にまかせるということもあるでしょう。

「他人のものと一緒に処分(共同供養)というのは、失礼な方法ではないか?」と思われる方もいるかもしれません。

「合同供養」「個別供養」の違いは文字通り「他の人の供養品が一緒になるかどうか」で、それ以外の内容の違いはありません。

祈祷やお焚き上げ自体は、同じ内容になります。

「神の前では人は平等」というのが、神道の原則だからです。

ほとんどの神社は「合同供養」も「個別供養」も、平等に供養するという考えで供養をしています。

そのため、「他の人の物が一緒かどうか」という点を除けば、両者の供養に違いはありません。

<費用について>

遺品整理を業者に依頼して、神棚の処分もまかせるという場合は、大抵無料になります。

遺品整理では多くの不用品が出ますが、それらと一緒に回収してくれるということです。

2-5.自分でゴミとして捨てる

神棚は、自治体のルールとしては「ゴミとして捨てる」こともできます。
大抵は下記の4点になります。

  • 「燃やせるごみ」
  • 「燃やせないごみ」
  • 「粗大ごみ」
  • 「持ち込みごみ(クリーンセンターに自分で持ち込む)」

「持ち込みですら不可」という自治体も一部存在しますが、基本的にはいずれかの方法で処分できると考えて下さい。

<費用について>

粗大ごみとして処分するという場合、必要なのは自治体で定められた粗大ごみにかかる費用だけです。数百円程度のものでしょう。

3.神棚を処分する手順

神道には特にルールや戒律が定められてはいませんが、祀られている神さまへの感謝と、自分が後悔しないための手順を考えてみました。

ご注意:もし「御霊入れ」をしている神棚であれば、勝手に処分せずに神社に持ち込むことをおすすめします。

神社であれば、「御霊抜き」も行ってくれるため、気持ちよく処分できます。

3-1.お詣りする感謝をこめて

神棚を降ろす際に作法は特にありません、最後に感謝を込めて、お詣りします。

基本は「二礼二拍手一礼」です。

お詣りが終わったら、お供えを処理します。

3-2.魂を抜く

神棚やお札などの魂がこもっているものは、「御霊抜き」と言い、「神棚やお札に宿っている魂を抜く」ための祈祷をします。

神道の考えの中には、「お札に魂が宿っている」と考えられているので、お札を神社に返納すれば神棚の処分は自由にしてもかまわないとの考え方もあります。

3-2-1.祈祷する

神棚を神社に持参して、祈祷してもらうことで、神棚はただの箱となり、処分することができます。

3-2-2.お札を神社に返納しお焚き上げを行う

神社の古札返納所に返納して、お焚き上げに神棚を持参します。

神棚をお焚き上げする場合には、神職にお願いしましょう。

神社によっては、「神棚はゴミとして出して、お飾りもそのまま捨てて構わないが、気になる場合はお焚き上げをしてください」と言われるところもあるようです。

4.まとめ

いかがでしたか?

神棚の処分はこれと言った正解がなく、難しいと考えている方が多いと思いますが、自分が後悔しない処分方法さえ知っていれば難しいことではありません。

一番確実な方法は近所の神社に相談依頼することです。

最後に。「お札」だけは絶対にごみとして処分しないようにしましょう。

なによりも大切にしなければいけないのは「お札」です。

これが神様の本体といっても間違いありません。

粗末な扱いをして、罰が当たるようなことがないようにしましょう。


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