神社でお神札(おしんさつ、おふだ)をいただいても、どのように祀ってよいのか分からず、そのままにしている人が多くいるかと思います。
今回は神棚にお神札を祀る方法をお伝えします。
御札はここでは『お神札』として表示していきます。
Contents
1. 三枚のお神札の意味
今日、パワースポットブームに乗って、出張や旅行の際に各地の神社や寺院に参拝して、お神札をいただき、神棚にところ狭しと並べる人が増えているそうです。
実はこれはあまりお勧めできません。
神棚のもつ『感謝』や『祈り』を捧げる場としての清々しさが失われ、『御利益』という単なるお願いの場になってしまいます。
神棚には通常3枚のお神札をお祀りします。
お神札は神様の代わりで、神棚には3人の神様がいます
1-1.天照大御神
皇帝の御祖神であり、国家の最高神様です。
日本人全員のご先祖でもあります。
単なる神話上の固有名詞を超えた、「宇宙を照らす大神」という意味合いがありま す。
1-2.産土神社(氏神神社)
各家庭、各会社が所在する地域を統治する神様になります。
氷川神社や熊野神社といった神社が産土神社になることが多いと思います。
1-3.崇敬神社
つながりのある神様で、崇敬の対象としている神様を指します。
毎年、明治神宮、靖国神社に行くことから、それらの神社のお神札を祀る、生まれ故郷の神社のお神札を祀る、商売繁盛を祈願して商売の神様のお神札を祀るといったカタチで繋がりのある神様です。
2.神棚のお神札の祀り方
神棚は、お神札が中心的存在です。お神札は『お守り』ではなく、祀るという行為がとても重要になってきます。
神棚は会社や家族の中の小さな神社であり、神様と私たちをつなぐ直通電話、すなわち、ホットラインです!
その神様との繋がりを大切にするために、お神札を上手に祀ってみましょう!
2-1.お神札の祀る位置
神棚に設置する御宮にお神札をお供えします。
御宮の形状によってお神札の祀り方も変わってきます。
コンパクトな一社造の場合は、前から、「天照皇大神宮神札」→「産土神社神札」→「崇敬神社神札」の順に重ねてお祀りしていきます。
伝統的な形状の三社造の場合は、中央に「天照皇大神宮神札」→右手に「産土神社神札」→左手に「崇敬神社神札」いった順に祀っていきます。
このように、御宮のカタチや大きさで祀り方も変わってきます。
2-2.お神札の祀る注意点
もし御宮がなかった場合にお神札はどうしたら良いのでしょうか。
お神札のスペースが無いからといって、画鋲で柱に留めたり、無造作にロッカーや棚の上に置いたりしてはいけません。
神様の宿っている御札に穴を開けたり、人の目がつきにくく、埃がたまりやすい場所は神様の住まいとしてふさわしくありません。
御宮がなくても、小さくても構わないので、棚板や神棚の上に置くことをお勧めします。
3.お神札を取り換えるタイミング
お神札は1年に1回取り替えます。
お神札は神社のご分霊ですが、1年を年限として考え、年末にはお神札をいただいた神社に納め、新しいお神札に取り替えましょう!
お神札は、永遠に神様の力が宿っているものではなく、電池みたいなものだと認識しておくといいかと思います。
お正月など、年が切り替わるタイミングで替えるのが良いとされています。
お神札を替える時には、御焚き上げといって、神社で古いお神札を焼却していただきます。その際、寸志を包むのが礼儀とされています。
古いお神札を納めるのは、なるべくお神札を頂いた神社で行うのが良いとされています。
4.まとめ
いかがでしたか?
今までお神札を神社で頂いても、どうしたらよいのかわからなかった方も、神棚とお神札の関係をご理解いただけたでしょうか?
昔からのしきたりや決まりごとにとらわれず、先ずは小さなものでも良いので、棚板や神棚を設けて、お神札をお祀りして、感謝と祈りの気持ちをもって日々を過ごしてみてはいかがでしょうか。
きっと、生活がより豊かに、清々しく感じられるかと思います。
お読み頂き有難うございます。