知っておきたい、鳥居の役割とくぐり方

投稿日: カテゴリー 神社


鳥居があると、その先に神社や、祠(ほこら)があるのかな?っと、連想される程、日本の暮らしの風景には、鳥居がありますね。

なぜ、神社には鳥居があるのでしょうか? 知っておきたい鳥居の役割と鳥居のくぐり方をご紹介します。

1、鳥居とは

神社の参道(参拝するに至る道)の入り口あたりに、建てられている門構えのような建造物のことをそう呼んでいます。

鳥居の起源は定かではありませんが、天照大御神(あまてらすおおみかみ)様が天の岩屋にお隠れになった際に、八百万の神々が鶏を鳴せ、このとき、鶏が止まった木が鳥居の起源であるとする説や、外国からの渡来説などがあります。

鳥居は、その材質・構造も多種多様で、それぞれの神社により形態も異なります。

六十数種類の形態があるともいわれており、なじみ深いものとしては、鳥居上部の横柱が一直線になっている神明(しんめい)鳥居と、この横柱の両端が上向きに反っている明神(みょうじん)鳥居があります。

ほかに、形態では明神鳥居の横柱上部に合掌形の破風(はふ)のついた山王(さんのう)鳥居や、朱塗りの稲荷鳥居など特徴的なものがあります。

1-1鳥居の役割

神社にお参りをするとき、私たちが、まず目にするのが鳥居ですね。

鳥居の役割は、「ここから、神様の御神域になります」を示すものであるといわれています。

鳥居は神社の存在を表し、また神社の神聖さを象徴するものといえます。鳥居は神社の内と外を分ける境に立てられ、鳥居の内は神様がお鎮まりになる御神域として尊ばれます。

また、特定の神殿(本殿)を持たず、山など自然物を御神体、または依代(よりしろ)としてお祀りしている神社の中には、その前に鳥居が立てられ、神様の御存在を現すものとして重視されています。

木の文化がはぐくまれてきた日本では、鳥居は、大きな木の柱で作られていることが多いです。

大きな鳥居の木は、千年もの時を生きてきた木々、まっすぐ立つその姿が、まさに神様の木として、ふさわしいと考えられて、鳥居に使われてきたのではないでしょうか。

鳥居にも注目して参道を歩むのも、参拝の魅力の一つになると思います。

1-2神棚ない鳥居は必要か?

神社には、鳥居があるのだから、家の神棚に鳥居があるのがいいのではないかと考える方もいらっしゃるようです。

また、あったほうが、なんとなく様になるように思うとの見方もあるようです。

お祀りをするとき、「できるだけ丁寧にお祀りをしたい」と思われるのは、自然なことかと。

ところが、私たちが神棚をお祀りする際の作法には、厳格なきまりはないと、神社様からご指導いただいております。

お祀りするという、真心、感謝の気持ちが一番ですと。敬意の表し方は人それぞれですし、風習や、慣習といった、お祀りの作法も神社や地域によって特色があります。
鳥居を神棚に添えるかどうかは、自由にお考えいただくのがよろしいかと思われます。

2、鳥居のくぐり方

2-1礼の仕方

神社の鳥居には、一般社会と神域を区切る結界のような意味があるともいわれています。

目上の方のお宅を訪問するような気持ちで、一礼してから、真ん中を避けて、左か右どちらか寄りを、くぐるのが丁寧なくぐり方とされています。真ん中は神様がお歩きになるところです。

参拝を終え、境内を出る際も、社殿の方に向き直って一礼するとよいでしょう。

最近では、神社の鳥居の前に、鳥居の前では、一礼しましょうと、書かれているのぼりや札を目にすることがあります。

書かれていると助かります。神社の前を通過するとき、どうしたものかと思われる方もいらっしゃると思います。

そのまま素通りでは、失礼であはないかと感じられるのかと。境内を入らずとも、鳥居の前を通過する際にも、ご挨拶を交わすこころもちで、一礼するのも丁寧な対応であると思います。
もっと、こだわる方は、足の踏み出しを左側の場合は、左足から、右側の場合は、右足からとされる方もいらっしゃるようです。

それは、踏み出したときに、自分のお尻を神様の方へ向けない配慮からだととされています。

また、別の説としては、左右の引用の意味から、左足から入る説を唱える方もいらっしゃるようです。

2-2鳥居をくぐる?くぐらない?

鳥居をぐぐらない時があります。

家族が亡くなった忌中(きちゅう)には、鳥居をくぐらないとされています。

神社への参拝も控える期間とされています。現代では、あまり言われなくなっていますが、ひと昔前の考え方では、忌中は、神社の参拝だけでなく、公の場や、飲み会等も控える期間であったようです。

忌中とは、親等によって差があるようですが、おおむね50日間は、外出を控えるなど、日常の諸行事において、身を慎んでけがれを避ける期間と言われています。

その期間には、神棚も白紙で覆い、封印するしきたりがあります。

3、稲荷神社で良く見かける たくさん鳥居が連なってるのはなぜ

鳥居が、たくさん連なって、重なっている風景は、情緒があっていいですね。

なぜ、鳥居がこんなに重なっていいるのでしょうか?

鳥居は、参道に建てられていることが多いですが、神殿にたどり着くまでに、一の鳥居、二の鳥居と、くぐるごとに、神殿に近くなっていくという、ひとつずつの段階を作っています。

一つくぐって、「神様にまた、ひとつ近づきました」、その気持ちの整えに重要な役割を果たしているのではないでしょうか?

鳥居を奉納することで、神様への感謝の気持ちを表す、そのような神様を詣でる人の輪が、たくさんの鳥居が連なる光景を作り上げてきたのではないでしょうか。


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